心配しすぎると子どもの遺伝子に影響する?
エピジェネティクスから見る“先回り育児”の本当のリスク
心配しすぎる親は子どもに悪影響?
「危ない!」「ダメ!」「気をつけて!」つい反射的に言っていませんか?
結論から言うと、親の“心配しすぎ”は子どもの脳と遺伝子の働きに影響を与える可能性があります。
現代の科学では、遺伝子は生まれ持った性質と環境で変化する性質が50%ー50%だと言われています。その中で、環境によって働き方が変わる仕組み――それが「エピジェネティクス」と呼ばれています。
日々の関わり方が遺伝子を変化させ、子どもの“世界の感じ方”を作っている可能性があると言われています。
エピジェネティクスは「環境で遺伝子が変わる」仕組み
エピジェネティクスとは、環境や経験によって関係する遺伝子がONになるか、OFFになるかの現象です。
幼少期は特に影響を受けやすい時期です。
- ・安心できる環境
- ・落ち着いた親の関わり
- ・挑戦を見守られる経験
これらはストレス反応を調整する神経回路を育てます。逆に、常に制止される・過度に警戒される環境では、警戒や不安に関わる回路が優位になりやすいと考えられています。
子どもは親の“神経状態”をコピーする
子どもは言葉より先に、親の呼吸、声のトーン、表情を感じ取ります。心理学ではこれを共同調整(コ・レギュレーション)と呼びます。親が常に緊張していると、子どもの体も無意識に“警戒モード”になります。
また、いわゆる「ヘリコプターペアレント」と呼ばれる過干渉・過保護な関わり方は、以下のリスクが指摘されています。
- ・失敗の機会を減らす
- ・自己効力感を育てにくい
- ・不安傾向を強める可能性
守るつもりの言葉が、「世界は危険」という前提を作ってしまう上に、子どもの『世の中を経験する機会』をなくしてしまっていることもあるのです。
具体例・体験談|同じ公園、違う関わり方
同じ公園で遊ぶ2人の子ども。
Aくんは、少しよろけるたびに「危ない!」「やめなさい!」「転ばないでね!」と止められます。
Bちゃんは、転びそうになっても親が一呼吸おいて見守ります。
数ヶ月後、違いが出ました。Aくんは挑戦する前に「怖い、できない」と言うことが増え、Bちゃんは転んでも「もう一回やる」と言います。
大きな違いはありません。でも日々の積み重ねが、「自分は大丈夫」という感覚を作っていきます。
まとめ|守ることと信じることは違う
心配するのは愛情です。それ自体は悪ではありません。でも、先回りしてすべてを排除することが最善とは限りません。
今日からできることはシンプルです。
- ・すぐ止めない
- ・すぐ助けない
- ・一呼吸おいて見守る
子どもが「できた」「大丈夫だった」と体で感じる経験が、自信の回路を育てます。守ることと、信じることは違う。
信じて任せることが、子どもの脳を強くする第一歩です。ただ、道路に飛び出すなど本当に危ない行為はすぐにストップを忘れないでね☺︎