「泣かせない寝かしつけは甘やかし?」
― デンマークで見直された“泣かせっぱなしネントレ”の話 ―
「泣かせない寝かしつけって、甘やかしじゃない?」
育児をしていると一度は耳にしたことがある言葉かもしれません。特にネントレや泣かせっぱなし睡眠法が話題になると対立が生まれがちですが、子育て先進国デンマークで、この考え方が見直されました。

デンマークで「泣かせっぱなし」に待ったがかかった理由
2019年、700人以上の心理学者・研究者が連名で「赤ちゃんを泣かせっぱなしにする方法を公的に推奨し続けることへの懸念」を表明しました。法律で禁止されたわけではありませんが、公式に“安全・推奨”として扱うのは再検討が必要であるという方向転換です。
泣かせっぱなしで赤ちゃんの脳に何が起きるのか
▶ 泣いても応答がない状態が続くと…
赤ちゃんは「助けを求めているのに応答がない」状況に置かれます。すると脳内でストレスホルモン(コルチゾール)が高まり、緊張状態が続きます。
やがて赤ちゃんは「泣いても意味がない」と学習し、泣くのをやめることがあります。これは「落ち着いた」のではなく、諦めによるシャットダウンと説明されることもあります。

逆に、泣きに応えてもらえると何が起きる?
泣いたときに抱っこや声かけをしてもらえる経験を重ねると、赤ちゃんの脳は「世界は安全だ」「困ったら助けてもらえる」と学習します。
これは愛着形成(アタッチメント)の土台となり、将来的な情緒の安定、ストレス耐性、人を信頼する力につながっていきます。

実はこれ、日本では“新しい育児”じゃない
日本では昔から、おんぶ、添い寝、泣いたらすぐ抱くといった育児が自然に行われてきました。これは特別なメソッドではなく、親と子が一緒に生きるための生活の知恵です。人類史的には「泣きに応える育児」こそがスタンダードなのです。
でも忘れちゃいけない大事なこと
「泣きに応える=正義」「ネントレ=悪」という極端な話ではありません。
ママが睡眠不足で限界だったり、メンタルが崩れそうな状態で続ける育児は、親子にとって良くありません。本当に大切なのは親子が一番、笑顔でいられる方法を選ぶことです。その家庭に合った「一番休める形」で休んで良いのです。
まとめ|泣きに応える育児は、甘やかしじゃない
- 泣きに応えることは、脳に「世界は安全」と教える行為
- 抱っこは癖づけではなく、神経発達のケア
- でも親が壊れる育児も正解じゃない
愛着抱っこ育児は“楽になるための選択肢”のひとつです。正解より、心地よさを大切にしていきましょう。