抱き癖はつかない。むしろ抱かないほうが危険?
100年の研究が教える「触れる育児」の真実
赤ちゃんを抱っこしていると、
「抱き癖がつくよ」
「泣いてもすぐ抱かないほうがいい」
と心ない言葉をかけられた経験はありませんか?
実はこの“抱き癖”という言葉、科学的な根拠はありません。
むしろ、100年以上の研究はこう示しています。
抱っこされないほうが、赤ちゃんの心身にはるかに危険。
この記事では、
✔ 抱き癖はつかない理由
✔ 「触れない育児」が実際に起こした悲劇
✔ スキンシップが脳を育てる科学的根拠
✔ 今日からできる“安心が育つ抱っこ”
をわかりやすく解説していきます。
抱き癖はつかない。科学は50年前から否定している
赤ちゃんは「抱かれたい」という本能を持っています。
これは甘えではなく、生存戦略。
心理学者ボウルビィの愛着理論でも、赤ちゃんが大人にしがみつく行動は自分の命を守るための自然な反応と示されています。
触れない育児の結末|過去の“悲しい実例”
20世紀初頭に近代小児科学の先駆者と言われていたルーサー・エメット・ホルト博士による『泣かせる育児』が流行った為にいくつもの悲しい実例がありました。

”気性や癖、あるいは甘えから泣く乳児は、どのように扱うべきでしょうか?
ただ“泣かせておけばよい(cry it out)”。それだけです。
多くの場合、1時間ほど泣くことになります。重いケースでは、2〜3時間に及ぶこともあります。しかし2回目の闘いは、10分から15分以上続くことはほとんどなく、3回目が必要になることはまずありません。”
— ルーサー・エメット・ホルト博士
❶ 100年前のアメリカの養護施設の悲劇
- 栄養・医療・衛生面は問題なし
- 当時最新の「抱くな育児」を採用
→ 1年以内に乳児の9割が死亡
原因:スキンシップの欠如による慢性ストレスで成長ホルモン分泌が止まってしまった。
❷ 心理学者ワトソンの「触れない育児」の結末
- 抱っこ禁止
- 泣いても放置
- 決まった時間まで抱き上げない
→ 10年後
- 不安が強い
- 人間関係がうまく築けない
- 感情のコントロールが苦手
“合理的な育児法”と言われたものが、子どもの心に深いダメージを与えていました。
❸ 皇帝フリードリッヒ2世の50人実験
十分な栄養・衛生環境でも、触れられず、声をかけられず育った乳児50名が1歳までに全員亡くなった。
触れられることが生きる力になる証拠。
❹ ハーロウのサル実験(布母 vs 針金母)
- ミルクが出る針金母
- ミルクは出ない布母
→ 赤ちゃんサルは 布の母を選んだ
“触れられる安心”が食事より優先されることを示す実験。
しかし…
布母で育ったサルは社会的に育たなかった。
- 仲間とうまく関われない
- 攻撃性、自傷行為
- 脳を調べるとセロトニン・ノルアドレナリンが著しく低い。
結論:“生身の人間のスキンシップ” が必要。
スキンシップは脳を育てる|現代の神経科学
カナダの神経科学者マイケル・ミーニーの研究で判明。
たくさん触れられたラットはストレスに強い脳を持つ
- 海馬の神経細胞が強い
- 不安に強い
- 記憶力が高い
触れられないラットはストレスに弱くなる
- 海馬の神経細胞が萎縮
- 情緒が不安定
→ これは “人間でいう虐待に近い反応” と同じ。
では、抱き癖とは何か?
▶ つくのは「抱き癖」ではなく「安心癖」
赤ちゃんは
・抱かれると安心
・安心するとよく眠る
・よく眠ると脳が成長する
という科学的サイクルで育っていきます。
まとめ|抱き癖ついて何が悪い?
科学はこう答えています。
抱かれないほうが危険。
抱かれることが命と脳を守る。
そして今日あなたが抱っこしたその瞬間が、お子さんの「一生の土台」をつくっています。
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